尿から甘酸っぱいにおいがしたら、ケトン体が出ている証拠

尿から甘酸っぱいにおいがしたら、ケトン体が出ている証拠


・ケトン体


1、どんな検査?

 

ブドウ糖の供給不足や消費に異常が生じると
尿中に出てくるケトン体をとらえ、
ブドウ糖代謝の異常の有無を知る為に検査


2、異常値を示す主な病気

 

糖尿病、甲状腺機能亢進症、肥満症、糖原病
グルカゴノーマ、褐色細胞腫、クッシング症候群、
重症消化不良など

 


基準値

陰性(-)

 

・異常値はブドウ糖代謝異常を示唆する

 

ケトン体とは、肝臓で脂肪やたんぱく質を分解され、
エネルギー源になる過程で生成される、
アセトン体と呼ばれる3種類の物質の総称です。

 

肝臓で脂肪やたんぱく質がエネルギー源として分解されるのは、
主要なエネルギー源であるブドウ糖が不足したり、
ブドウ糖の活用に支障が生じたりしている場合です。

 

ケトン体の生成が過剰になると、尿中に出てきます。


つまり、尿ケトン体が認められれば、
ブドウ糖代謝に異常が生じていることが示唆されるのです。

 

ケトン体は、尿検査で確認する事が出来ますが、
尿から甘酸っぱいにおいがしたら、
ケトン体がたくさん出てきる事の証拠になります。


これを、ケトン臭といいます。

 


・検査数値は糖尿病患者の血糖コントロールの指針に

 

ケトン体検査で陽性反応が出るのは、
ブドウ糖代謝がうまくいっていない場合や、
ブドウ糖代謝が異常に更新している場合、
あるいは飢餓状況にある場合です。

 

異常値を示すケースで代表的なのが、糖尿病です。


とくに、血糖コントロールがうまくいっていない人は、
明らかな陰性反応を示します。

 

したがって、糖尿病患者では、
定期的にケトン体検査を続けると、
血糖コントロールの状態を知る、一つの指針となります。

 


◆体調により陽性反応が出る事がある。

 

次のような場合、ケトン体検査をすると陽性反応が出る事があります。


心当たりがあれば、具体的に医師に伝えましょう。


・激しい運動をしたあと
・風邪などにより発熱しているとき
・強い王と、下痢をしているとき
・脂肪の多い食事が習慣になっている人

 

 


アドバイス


ケトン体の定性検査は、試験紙を採取した尿に入れてから取り出し、
一定時間経過後の色調変化を見る事により行われます。

 

この試験紙は市販されており、検査手順は簡単です。

 

尿糖と合字に調べる事が出来るタイプもあります。

 


《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版