インスリン以外に、血糖値を下げるホルモンが無い
インスリン以外に、血糖値を下げるホルモンが無い
・血糖
1、どんな検査?
血液中のぶどう糖濃度を調べ、
エネルギー源として適切に活用されているかどうかを判定する。
2、異常値を示す主な病気
[高値]
糖尿病、甲状腺機能亢進症、
脂質異常症など
[低値]
インスリノーマ、下垂体機能低下症、
副腎皮質機能不全など
基準値
110mg/dl(空腹時)
・インスリンの不足、作用不足が高値の原因になる
ブドウ糖は、脳神経の唯一のエネルギー源であり、
生命活動全体の代表的なエネルギー源です。
ブドウ糖は血液によって全身に運ばれますが、
その血中濃度は、常に一定の幅に保たれています。
エネルギー源が多く必要になると、
いくつかのホルモンが作用して血糖値を上げ、
必要がなくなるとインスリンが作用して血糖値をさげます。
インスリンは膵臓のランゲルハンス島から分泌されるホルモンで、
血糖値を下げる作用は、インスリンにしかありません。
そのため、インスリンの分泌量が不足したり、
何らかの原因でその作用が不十分になると、
高値が持続する事になります。
これが、糖尿病です。
・多くの糖尿病は不適切な生活習慣から発病する
インスリンの作用不足は、
多くの場合、糖質の継続的なとすぎ、
肥満、運動不足、ストレスの過剰蓄積などの
不適切な生活習慣が原因となって起こります。
発病には、作用不足を起こしやすい遺伝的体質もかかわっています。
これを2型糖尿病といい、
糖尿病患者の大多数が、
このタイプに属します。
患者数は多くないものの、
インスリンの分泌量が、
何らかの原因で極めて少ない、
あるいはまったくないというタイプの糖尿病もあります。
これは1型糖尿病です。
そのほか、
別の病気が原因でインスリンの分泌が低下するというケースもあります。
◆空腹時血糖の基準値
検査値:100mg/dl未満/
判定:正常型
検査値:100mg/dl~110mg/dl未満/
判定:正常高値
検査値:110mg/dl~126mg/dl未満/
判定:境界型
検査値:126mg/dl以上/
判定:糖尿病型
※「正常高値」とは、現在は正常型であっても、
将来、境界型や糖尿病型へ移行する恐れが高い群であり、
生活習慣の改善に留意する必要があります。
アドバイス
異常値が出たら、ブドウ糖負荷試験などの、
確認のための検査を実施して確定診断を行い、
治療を開始します。
この検査1回だけで診断を確定する事はありません。
《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版