めがねで矯正しても基準値未満なら、重大な障害が起きている恐れがある!
めがねで矯正しても基準値未満なら、重大な障害が起きている恐れがある!
・視力
1、どんな検査?
5m離れた位置から段階的に大きさを変えたCに似た
図形(ランドルト環)や文字の表を見て、
どこまで識別できるかを調べる。
2、異常値を示す主な病気
[低値]近視、遠視、乱視、白内障、
緑内障、視神経炎、網膜中心動脈(静脈)閉塞症、
網膜黄班変性、糖尿病網膜症、硝子体出血、網膜剥離など
基準値は0.8~1.2
・すぐに対応しないと回復が困難になる事も
近視や遠視、乱視などを屈折異常と総称します。
屈折異常があっても、
裸眼視力または矯正視力で基準値内にあれば、
視力に異常がある事にはなりません。
問題になるのは、めがねなどで矯正しても、
なお視力が基準値より低い場合です。
網膜や硝子体、視神経など、
眼の機能の重要なパーツに損傷が生じ始めているかもしれません。
また、糖尿病で血糖コントロールがうまくいっていない人は、
糖尿病網膜症という、
糖尿病の3大合併症のひとつを発症している恐れがあります。
これらの多くは、一定のレベル以上まで進行してしまうと、
視力の回復がむずかしくなったり、
失明を余技なくされるようなことも十分あり得ます。
・矯正視力が基準値未満なら2次検査が必要
通常の屈折異常は、
めがねやコンタクトレンズによって矯正します。
それでも視力矯正が十分にできない場合や、
屈折異常以外の原因が考えられる場合は、
視野検査、眼底検査などの2次検査により、
視力低下の原因を調べる事になります。
糖尿病の人は、定期的に眼底検査をするべきです。
糖尿病網膜症は代表的な合併症のひとつですから、
とくに血糖コントロールがうまくいっていない人は、
医師の指示に従って、必ず実行してください。
網膜症の合併が見られない人でも、
1年か半年に1回のペースでの検査が必要です。
◆眼球の各名称
毛様体
虹彩
角膜
水晶体
硝子体
視神経乳頭
視神経・血管
強膜
脈絡膜
網膜
アドバイス
軽度の視力以上では、
わずらわしいなどの理由でめがねや
コンタクトレンズを利用しない人がいますが、
視力低下が肩こりや頭痛などの原因になることがあるので、
医師などから勧められたら、それに従いましょう。
《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版