重大な肝機能異常でも厳秘でも、陽性反応が出る点に注意を!
重大な肝機能異常でも厳秘でも、陽性反応が出る点に注意を!
・尿ウロビリノーゲン
1、どんな検査?
尿ウロビリノーゲンは、血中のビリルビンと連動して、
数値が上下する。
この検査値は、主に肝機能の状態を調べる指標になる。
2、異常値を示す主な病気
[陽性(2+以上)]
急性肝炎、慢性肝炎、黄疸、
肝硬変、腸閉塞、便秘、溶血性貧血など
[陰性(-)]
胆道閉塞、腸内細菌の異常など
基準値
擬陽性(±)
弱陽性(+)
・ウロビリノーゲンはビリルビンの分解産物
ウロビリノーゲンは、
胆汁色素として十二指腸から分泌されたビリルビンが、
腸内の細菌によって分解される際に出来るものです。
その大半は便ととも排出されますが、
一部は大腸で再吸収され、肝臓から腎臓を経て、
尿中に出てきます。
この検査では、その尿中のウロビリノーゲンの量を調べます。
そのような関係にあるので、ウロビリノーゲン値は、
総ビリルビン値の動向と同じ動きを示します。
つまり、肝臓に障害が生じて総ビリルビンが異常値を示すと、
尿ウロビリノーゲン値も異常値を示すと言う事です。
この検査では、直接ビリルビン検査と同様の情報が得られます。
・陽性反応が出たらすぐ2次、精密検査を行う
多くの場合、ウロビリノーゲンの数値が陽性になっていると、
肝臓などの病気が起きている恐れがあります。
したがって、すぐに2次、精密検査を行って、
診断を確定する事が必要です。
ただし、便秘などで陽性反応が出るなど、
検査結果は体のさまざまな状態を反映しますから、
異常値が出たからと言って、
その時点で重大な病気が起きていると考えるこてゃ出来ません。
また、この検査を、最初から重大な病菌お判定用として実施する事は、
ほとんどありません。
尿ウロビリノーゲン検査は、
あくまでもスクリーニング検査の一種です。
◆正しい反応が出ないケース
・病気はないのに、便秘していると陽性反応はでやすい
・抗生物質の大量使用、長期連用で陰性反応がでやすい
・基準値内なのに、胆道閉塞などが起きているケースがある。
アドバイス
尿ウロビリノーゲンの検査値は、
1日のうちでも多少変化します。
通常、午後3時前後にもっとも多くなりますから、
その時間帯を狙って採尿するケースがあります。
もし採尿時間帯の指示があったら、
できるだけ守ってください。
《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版