糖尿病

糖尿病


・どんな病気

 

血液中に含まれるぶどう糖(血糖)が、
一定レベルを超えて多くなる病気です。


血糖は、全身の細胞、組織に取り込まれて、
エネルギー源になります。


これを糖代謝といいますが、
高血圧の状態は、
その糖代謝がうまくいっていないことを示しています。

 

血糖値の上昇を抑制するのは、
膵臓のランゲルハンス島β細胞から分泌されるインスリンです。


高血糖の状態が続く原因は、
そのインスリンの作用が発揮しにくい
体内環境になっていることか、

インスリンの分泌量が不足しているかのどちらかです。

 

糖尿病にはいくつかのタイプがありますが、
その多くを占めるのが、2型糖尿病です。


これは、遺伝的体質を背景に、
過食や運動不足などの生活習慣が引き金となって発病します。


1型糖尿病の場合は、

何らかの理由で膵臓インスリン産生能力が低下するために起きるもので、
生活習慣とは関係なく発病します。


糖尿病が恐いのは、さまざまな合併症を引き起こすからです。

 


[主な1次検査・関連検査]


・肥満度
・血圧
・胸部X線
・心電図
尿素窒素
クレアチニン
電解質
・総コレステロール
HDLコレステロール
・LDLコレステロール
中性脂肪
・尿酸
・血糖
・グリコヘモグロビン
・尿糖
・ケトン体
・尿たんぱく
・尿潜血
・尿比重
・尿pH
・尿アミラーゼ
・眼底
ぶどう糖負荷試験

 

 

《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版

脂質異常症(高脂血症)

脂質異常症(高脂血症)


・どんな病気

 

血液中には、中性脂肪コレステロールなどの脂肪(脂質)が、
一定の濃度で含まれています。


その血中濃度に異常が生じた状態を、脂質異常症といいます。


これまでは、高脂血症と呼ばれていました。


脂質異常症には、高中性脂肪血症と高コレステロール血症の2種類があります。


いずれも、発症による自覚症状はまったくありません。

 

中性脂肪血症は、血中運お中性脂肪の濃度が異常に高い状態になっているものです。


その状態が続くと、動脈硬化が促進され、
そこからさまざまな病気が起きてきます。


コレステロール血症は、
悪性といわれるLDLコレステロール
血中濃度が異常に高い場合(高LDLコレステロール血症)と、
善玉といわれるHDLコレステロール

血中濃度が異常に低い場合(低HDコレステロール血症)、
そして、その両者が併存している場合があります。

 

コレステロール血症も、動脈硬化の協力な促進因子となります。

 

家族性高コレステロール血症のように、
遺伝的要素が発症原因になっている場合もありますが、
多くは生活習慣、つまり糖質や脂質の取りすぎ、
運動不足などが主要な原因になります。

 


[主な1次検査・関連検査]


・肥満度
・血圧
・胸部X線
・心電図
・AST、ALT
γ-GTP
・総コレステロール
HDLコレステロール
・LDLコレステロール
中性脂肪
・尿酸
・血糖

 


《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版

後天性免疫不全症候群(エイズ)

後天性免疫不全症候群(エイズ)

 

・どんな病気

 

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による感染症です。


感染すると、次第に体の免疫機能が破壊され、
ほかのさまざまな感染症にかかるようになります。

 

HIVに感染すると、まず数週間で発熱やリンパ節のはれ、
のどの痛みなど、かぜに良く似た症状が現れます。


しかし、それはまもなく治まるので、
HIV感染とは気づかないのが普通です。


その後は、何の症状もなく推移しますが、
これは潜伏期間で、免疫の機能破壊は静かに進行しています。

 

このような状態の人を、無症候性キャリアといいます。


そして7~8年が経過したころ、
慢性疲労、体重減少、発熱などが現れます。


これが、エイズ発症の前兆になります。

 

その後、免疫機能の著しい低下により、
さまざまな病原微生物による感染症がおきやすくなります。


健康なら感染しないようなタイプの感染症も起こります。


これがエイズの発症です。

 

さらに進行すると、肺炎や網膜炎などの感染症に、
脳の悪性腫瘍が合併する場合もあります。

 

感染は、性行為、静脈注射の回し打ちなどにより生じるほか、
母子感染もあります。ただし、日常の接触で感染することがありません。

 


[主な1次検査・関連検査]


・胸部X線
赤血球
・ヘモグロビン量
ヘマトクリット
赤血球沈降速度
・白血球数
・血小板数
・超音波
・CT
・ヒト免疫不全ウイルス

 

 

《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版

前立腺がん

前立腺がん

 

・どんな病気

 

前立腺内の、特に外側の組織(外腺)に生じるがんです。


その成長には、男性ホルモンがかかわっています。


前立腺がんは一般に成長すが遅く、
しかも初期症状はありません。


進行するにつれて、排尿時間の延長、排尿痛、頻尿などが現れ、
血尿が出たり、あるいは尿がほとんどでなくなっていきます。

 

前立腺がんが恐いのは骨や肺に転移しやすい事で、
その転移がんによる症状が現れて、
前立腺がんが確認されることも珍しくありません。

 

 

[主な1次検査・関連検査]


・超音波
・CT
MRI
・PSA
・PAP、γ-sm

 

 


《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版

前立腺炎

前立腺炎

 

・どんな病気

 

膀胱や尿道、直腸など体内のさまざまなところにいる細菌が、
いろいろな経路で前立腺に入り、
繁殖して炎症を起こすものです。


急性と慢性の2タイプがあります。

 

急性前立腺炎では、
下腹部の鈍痛と排尿痛が初期症状で、
やがてそれが強くなります。


残尿感や頻尿なども生じます。


さらに進行すると、排尿の最後に血尿や膿尿が出たり、
高熱を発したりすることもあります。


慢性前立腺炎の場合は、それらの症状が軽く起こりますが、
無症状のこともあります。


ただし、長期化します。

 

 

[主な1次検査・関連検査]


・尿潜血
・超音波
・PSA

 

 


《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版

膀胱がん

膀胱がん

 

・どんな病気

 

膀胱内の粘膜などに発生するがんです。


乳頭腫、浸潤がん、粘膜(上皮)内がんの3つのタイプがあります。


乳頭腫は悪性度が比較的少ないがんです。


それに対して浸潤がんは、進行型で、
悪性度が高いといえます。


粘膜がんは、ほとんど盛り上がらず、
膀胱組織内に深く浸潤していくもので、
転移がもっともも心配される悪性のがんです。


発病初期には無症状のことが多く、
やがてはっきりした尿血が見られます。

 

 

[主な1次検査・関連検査]


・尿たんぱく
・尿潜血
・尿沈渣
・超音波
・CT
MRI
内視鏡
腎盂腎炎

 

 

 

《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版

尿道炎

尿道

 

・どんな病気

 

尿道に淋菌やクラミジアなどが感染して、
炎症を起こすものです。


性感染症の一種ですが、性行為とかかわりなく感染するケースもあります。


症状が現れるのは、感染後、だいたい2週間以内です。

 

主な自覚症状は、排尿時の痛みと、尿道の不快感や灼熱感です。


女性の場合は、色白や黄色のおりものが出ます。


男性の症状は強く感じることが多いのですが、
女性の症状は軽い傾向があり、
気づかない例も良くあります。


尿道炎であることがかくにされたら、
完全に治るまで性行為とつつしむ必要があります。

 

 

[主な1次検査・関連検査]


・尿潜血
・尿沈渣

 

 


《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版