後天性免疫不全症候群(エイズ)
・どんな病気
感染すると、次第に体の免疫機能が破壊され、
ほかのさまざまな感染症にかかるようになります。
HIVに感染すると、まず数週間で発熱やリンパ節のはれ、
のどの痛みなど、かぜに良く似た症状が現れます。
しかし、それはまもなく治まるので、
HIV感染とは気づかないのが普通です。
その後は、何の症状もなく推移しますが、
これは潜伏期間で、免疫の機能破壊は静かに進行しています。
このような状態の人を、無症候性キャリアといいます。
そして7~8年が経過したころ、
慢性疲労、体重減少、発熱などが現れます。
これが、エイズ発症の前兆になります。
その後、免疫機能の著しい低下により、
さまざまな病原微生物による感染症がおきやすくなります。
健康なら感染しないようなタイプの感染症も起こります。
これがエイズの発症です。
さらに進行すると、肺炎や網膜炎などの感染症に、
脳の悪性腫瘍が合併する場合もあります。
感染は、性行為、静脈注射の回し打ちなどにより生じるほか、
母子感染もあります。ただし、日常の接触で感染することがありません。
[主な1次検査・関連検査]
・胸部X線
・赤血球数
・ヘモグロビン量
・ヘマトクリット
・赤血球沈降速度
・白血球数
・血小板数
・超音波
・CT
・ヒト免疫不全ウイルス
《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版