子宮頸がんを発見するための最初に行われる検査

子宮頸がんを発見するための最初に行われる検査


・子宮頸部細胞診


1、どんな検査?

子宮頸がんを発見するため、子宮頸部の細胞を採取して、
異常細胞が存在するかどうかを調べるためにおこなれる検査。


2、異常値を示す主な病気

子宮頸がん

 

主な対象臓器

子宮頸部

 

 

・子宮頸部の表面の細胞を顕微鏡で調べる

 

子宮頸部とは、子宮の入口部分のことです。
その部分お表面の細胞を専用器具でかき取り、
顕微鏡により異常細胞の有無を調べるのが、
子宮頸部細胞診です。

 

この検査で異常所見があれば、

さらに膣鏡・膣拡大鏡による目視や
組織検査、がんの発生にかかわる

ウイルス(ヒトパピローマウイルス)の
有無を調べる検査などを行い、診断を確定させます。

 


・判定は子宮頸がんの存在を推定するもの

 

この検査の判定は、

子宮頸がんを発症しているかどうかを調べるもので、
がんの進行の度合いを示すものではありません。


あくまでも、がんの存在の有無を推定するものである事を、
理解しておきましょう。

 

 

◆判定基準(ベセスダシステムによる新しい基準)

 

判定:NILM
所見:異常なし


判定:ASC-US
所見:異型細胞は存在するが、
がんと断定することは出来ない


判定:ASC-H
所見:異型細胞は高度に存在するが、

がんと断定することはできない


判定:LSIL
所見:ヒトパピローマンウイルスに感染しており、
がんの可能氏を否定できない


判定:HSIL
所見:中等度または高度に、がんを推定できる


判定:SCC
所見:扁平上皮がんを推定できる


判定:AGC
所見:腺がんなどを推定できる


判定:AIS
所見:上皮腺がんを推定できる


判定:Adenocartinome
所見:腺がんを推定できる


判定:other malig
所見:その他の悪性腫瘍を推定できる

 

◆判定基準(日母分類による従来の基準)

判定:クラスⅠ
所見:正常である


判定:クラスⅡ
所見:異型細胞は存在するが、良性である


判定:クラスⅢ
所見:悪性の可能性がある


判定:クラスⅢa
所見:軽度から中等度の異型成。
悪性の可能性がややある


判定:クラスⅢb
所見:高度の異型成。悪性の可能性がかなりある


判定:クラスⅣ
所見:悪性を強く疑う(上皮内がんを想定)


判定:クラスⅤ
所見:悪性である(浸潤がんを想定)

 

 

アドバイス

 

子宮頸がんは、

女性が発症するがんのなかでは乳がんに次ぐ第2位のがんで、
とくに20歳代の女性ではトップにランクされています。

 

この検査で異常所見が見られたら、必ず追加検査を受けましょう。

 

 

《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版