脳血管障害やがんの発見に大きな威力を発揮する!

脳血管障害やがんの発見に大きな威力を発揮する!


・SPECT/PET

 


1、どんな検査?


核医学検査の一種。
投与した放射性同位元素の分布をとらえて、
さまざまな角度からの断層画像を得られるようにしたもの。

 


2、異常値を示す主な病気

 

脳血管障害、脳腫瘍、パーキンソン病
アルツハイマー病、てんかん
胃・腎臓・膀胱・前立腺を除く各種のがんなど

 


主な対象臓器

全身

 


γ線陽電子の病巣部の詳細な情報を知らせる

 

特定の臓器や細胞に集まりやすい性質をもつ放射性同位元素を静脈に注射し、
その放射線をシンチカメラでとらえ、断層撮影するものです。


使用する放射性同位元素は、SPECTがγ線を放出する物質、
PETが陽電子(ポジトロン)を放出する物質という違いがあります。

 

両者のうちSPECTは、脳の血流状態を調べるのによく利用されています。


一般的なCTより細かい画像が得られるため、脳血管の血流障害を、
高い精度で発見、観察することができます。

 

PETのほうは、特にがんの発見、診断をするのに利用されています。


小さいがんでも発見でき、2ミリ程度のものまで見分けることが可能です。
検査できる範囲は全身ですから、転移がんの発見に大きな威力を発揮します。

 

PETのがんの発見能力は、
ぶどう糖放射性物質を結合させた物質(FDG)を

放射性同位元素として用いることで、
一段と高いものになりました。


がん細胞がぶどう糖を活発に取り込む事を活用したものです。

 


・この検査で確定診断を下すことが多い

 

この両検査は、1次検査などのあと、

必要があって実施するのが一般的です。
したがって、この両検査の結果を持って診断を確定することが多くなります。

 

また、この検査はがんの発見だけでなく、がんの進行度、再発や転移、
治療効果などの判定にも役立ちます。

 


アドバイス
検査により、当日、前日、

あるいは数日前からの食事や運動に制限がある場合があります。


また、放射性物質を用いるので、妊娠している人やその可能性がある人は、
事前に医師にその旨を伝えてください。

 

《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版