強力な時期で水素原子を刺激し、その反応をとらえて精密に画像化する

強力な時期で水素原子を刺激し、その反応をとらえて精密に画像化する

・磁気共鳴断層撮影


1、どんな検査?

体内の水素原子は、強い磁場の中で共鳴現象を起こし、
ラジオ波を発する。それらをとらえて、コンピューターにより解析する。


2、異常値を示す主な病気

脳血管障害、頭部外傷、全身の臓器の腫瘍、
各種結石、骨・軟骨の障害、
周囲を尾根に囲まれた部分の障害など

 

主な対象臓器

消化管を除く全身

 


・縦、横、斜め、どの角度からの画像化も可能

 

受信者に、トンネル状または平面状の磁気発生装置に横になってもらい、
協力な磁気(ラジオ波=RF波)を当て、
戻ってくる信号(MR信号)をとらえて調べます。

 

CTと似た装置で、全身のどこでも、縦、横、斜めと、
自在な角度でも画像が得られます。

 

とくに血管の状態を調べたいときは、

MRA(磁気共鳴血管撮影)という方法をとります。


これは血管を強調して撮影するもので、

造影剤を用いずに検査することができます。

 

脳ドックなどでは

くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤を見つける検査として
MRAが活用されています。

 

また、必要に応じて、造影剤を使用することもできます。

 


X線被爆の心配なく検査ができる

 

MRIがCTよりさらに優れている点があります。


そのひとつが、X線を使用しないため、
被爆の心配がなく、短期間に何度でも受信できる点です。

 

また、ラジオ波は硬い組織にほとんど妨げられないため、
X線検査以上に骨などの影響を受けません。

 

空洞部の観察も問題ありません。

 

ただ、CTに比べると検査時間が長く、

その間じっとしてなければならないのは、
短所と言えます。

 

安静を保てない人に対しては、

鎮静薬を投与することもあります。


また、検査中は少なからず大きな連続音が聞こえます。

 

これも、難点のひとつといえるかもしれません。

 


アドバイス

心臓ペースメーカーをつけている人は、受信できません。


体内で金属製のステントやクリップ、
ボルトなどを使っている人も、
危険なケースがあるので、
必ず事前に医師に伝えてください。


入れ歯も金属部品があるので、
必ずはずしましょう。


《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版