検査値が低すぎても、絶対に油断してはいけない!
検査値が低すぎても、絶対に油断してはいけない!
・尿素窒素
1、どんな検査?
主に腎機能を調べる検査のひとつ。
最終的な姿(代謝産物)で、腎機能の状態を強く反映する。
2、異常値を示す主な病気
[高値]
腎不全、閉塞性尿路疾患、
糖尿病、甲状腺機能亢進症など
[低値]
肝硬変、劇症肝炎、
肝臓がん、慢性腎不全、尿崩症など
基準値
8~21mg/dl
・高値を示すのは腎臓のろ過機能が低下しているから
たんぱく質は、
エネルギー源として使われると、
アンモニアに分解されて肝臓に入ります。
ここで二酸化炭素と一緒に分解されて肝臓に入ります。
血液により腎臓まで運ばれ、ろ過、排出されます。
もし、腎臓の機能が低下していると、
ろ過が十分にできなくなり、血中濃度が上昇します。
これが、高値を示す主な原因です。
したがって、尿素窒素の血清中の濃度を調べれば、
腎臓の機能の状態がわかります。
さらにクレアチン、尿たんぱく、
尿沈渣などの検査をすることにより、確定診断につなげます。
上記のほか、
たんぱく質の多い食事を習慣的に取り続けていると高値を示し、
低たんぱく食を続けていると低値を示す事がよくあります。
・低値の場合、肝機能低下などの恐れがある
高値になるケースに比べ、
低値の場合はそれをあまり気にしない人が多いようです。
低値を示す典型的な原因は、
肝臓での尿素窒素の生成が順調でないことによるものです。
つまり、肝臓の機能が低下しているためです。
肝機能低下の原因になる病気の中には、
肝硬変や劇症肝炎、肝臓がんなど、重大な病気が含まれています。
劇症肝炎などを除くと、
ある程度進行しないと他にこれと言った
強い自覚症状がないものもありますから、
十分に注意する必要があります。
◆腎臓の内部名称
・腎皮質
・腎皮膚
・腎乳頭
・髄質
・腎動脈
・腎静脈
・腎盂
・腎杯
・尿管
アドバイス
尿素窒素値は、夏、冬にはやや高く、
春、秋にはやや低くなる傾向があります。
また、女性より男性ん方がやや高値を示します。
さらに、運動後や下痢、発熱などがあると、
ときに高値を示すケースもあります。いずれも問題はありません。
《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版