難聴にめまいを伴っていたら、メニエール病や聴神経腫瘍の疑いも

難聴にめまいを伴っていたら、メニエール病や聴神経腫瘍の疑いも


・聴力

1、どんな検査?


一定の周波数の音を少しずつ大きくしながら受診者に聞かせ、

初めて聞こえた段階の音の強さを、その人の聴力とする。

 

2、異常値を示す主な病気(高値の場合)


[伝音性難聴]耳垢塞栓、中耳炎、耳管狭窄症、真珠腫など
[感音性難聴]内耳炎、突発性難聴メニエール病、聴・脳神経腫瘍など


基準値は30dB以下(1000Hz)


耳あかが詰まって軽度難聴が起きる事がある


聴力検査は、オーディオメーターという装置を使って行います。

一般の健康診断では、

基本的には1000Hz(ヘルツ)と4000Hzの2つの周波数で検査します。

 

基準値は、低音の1000Hzでの正常域です。

精密検査では、周波数帯の数を増やし、5~7段階とします。

 

難聴には、外耳や中耳に障害が起きて音が伝わりにくくなる伝音性難聴と、

中耳や聴診系などの異常により音が聴覚中枢まで

伝達されにくくなる感音性難聴があります。

 

難聴とは、音が聞こえにくくなっている状態をいいますが、

ふつう難聴という時は55dB(デシベル)以上の場合で、

35~50dBのレベルを軽度難聴と呼んでいます。

 

また、やや聞き取りにくくなりますが、不自由はほとんどありません。

 

難聴になると聞き取りにくさが強まり、

聾では会話を聞き取る事がほとんどできなくなります。

 

軽度難聴の場合は、

加齢による聴覚機能低下や耳垢のつまり(耳垢塞栓)、

軽い中耳炎などが原因になるケースが良く見られます。

 

・検査値だけでなく、ほかの症状にも注意する


加齢に伴う難聴や耳鼻塞栓などでは、

聴力以外の自覚症状はあまりありませんが、

中耳炎では痛みや発熱などが、

メニエール病や聴神経腫瘍などではめまいなどが伴います。

 

聴力低下以外の自覚症状があったら、それを医師に伝えましょう。

診断に役立ちます。


◆耳の内部名称
主に伝音性難聴が起こる部分
外耳・・・耳介、外耳道
中耳・・・鼓膜、耳小骨、三半規管、中耳腔

主に感音性難聴が起こる部分
内耳・・・聴神経、蝸牛管
聴神経・・・耳管


アドバイス

耳垢塞栓は、耳あかが詰まった状態ですから、

耳あかを除去すればよいのですが、

耳かきを使って自分で行うのは、

外耳や鼓膜を傷つける恐れがあります。

 

耳鼻科での除去の方が、安全で確実です。

 

《参考資料》
健康診断の検査値がとことんわかる事典 最新版